TALON AI Developer
TALONの業務アプリ開発を、AIコーディングエージェントに安全に任せるための仕組みです。用途の異なる2つのエディションを、どちらも無償で提供します。
1TALON AI Developerとは
TALON AI Developerは、Claude Code、CodexなどのAIコーディングエージェントが、ローコード開発基盤TALONの上で業務アプリの開発作業を行えるようにする仕組みです。利用者は「作りたいこと」を文章でAIに渡すだけで、AIがTALONの仕様を調べ、コードや設定を作り、テストまで実行して結果を報告します。
仕組みは次の3つの要素で構成されます。
- 配布パッケージ — AI開発用のAPI機能(TALONへリポジトリ取込して導入)と、AIに読ませる仕様書一式。AIが「何をしてよいか・どう作業するか」はこの仕様書が規定します
- TALONナレッジMCPサーバ(TALON Knowledge) — TALONの公式マニュアル・設定リファレンス・実例ナレッジをAIが検索・参照するための公開MCPサーバ。設定値やAPI仕様の裏取りをAIが自分で行うため、推測による実装を防ぎます
- AIコーディングエージェント — お使いのAIエージェント(Claude Code 等、MCP接続に対応したもの)。本製品はエージェント本体を含みません
提供形態 — 2つのエディションはいずれも無償です。パッケージの入手方法はセットアップガイドを参照してください。
22つのエディション
「AIにどこまで任せるか」で2つのエディションに分かれます。閉じた領域だけをAIに開くのが窓エディション、機能全体をAIに開くのがまるごとエディションです。
| 窓エディション | まるごとエディション | |
|---|---|---|
| AIが開発する範囲 | TALONが許可したスクリプト領域(窓)の中だけ | 機能設定からスクリプトまで、業務アプリ全体 |
| 主な用途 | 厳密な開発が必要な場合の推奨方式(本番運用中システムの保守・カスタマイズを含む) | PoC・プロトタイプ開発など、たたき台を素早く形にする開発 |
| 使える環境 | 開発環境・本番環境(本番適用時はコードレビュー必須) | 本番と分離された開発環境(必須)。AIは本番環境へ直接書き込みません |
| 安全の仕組み | 窓の外には構造上書けない(ガードレール) | 機械検証・三層検証・人の承認を必須ゲートにする |
| マニュアル | ユーザーマニュアル(窓エディション) | ユーザーマニュアル(まるごとエディション) |
▦どちらを選ぶか
- 厳密に開発を行いたい — 窓エディション。AIの書込み範囲を構造で限定する設計のため、厳密な開発が必要な場合に推奨する方式です。レビュー・承認体制のもとで、本番運用中のシステムの保守・カスタマイズにも適用できます
- 新しい業務アプリのたたき台を素早く形にしたい — まるごとエディション。本番と分離された開発環境で、要件の文章からアプリ一式をAIが構築します
▦ご利用にあたって(重要)
AIの生成物の確認は、利用者の責任で行ってください — 本製品の「安全」とは、確かめる場所を固定し、人が検証して引き受けられる状態を指します。AIが書くコードや設定が常に正しいことを保証するものではありません。
- 両エディション共通 — AIの成果物(コード・設定・テスト)のレビューと最終確認、および運用に載せる判断は、利用者の責任で行います。人による確認を省略した運用は想定していません
- 窓エディション — AIの書込み先は構造上スクリプト領域(窓)に限定されますが、窓の中に書かれたコードの正しさまでは保証されません。特に本番運用中のシステムへ適用する場合は、コードレビューとテストを必須とし、お客様の変更管理・承認プロセスに従ってください
- まるごとエディション — AIがリポジトリ(機能設定)へ直接書き込む方式のため、窓エディションよりリスクは高くなります。AIが正しい機能を構築することを保証するものではありません。必ず本番と分離された開発環境で、利用者の責任のもとでご利用ください。本番への反映は、人によるレビューとリポジトリ移送で行います
3窓方式という考え方
TALON AI Developerの土台にあるのは、「AIが書ける範囲を、運用ルールではなく構造で限定する」という設計です。私たちはこれを窓方式(ガードレール方式)と呼んでいます。
- 骨組みは基盤が作る — データの登録・更新、画面生成、検索、権限、採番、排他制御、トランザクション管理といった骨組みは、TALONが設定から決定論的に生成します。同じ設定からは常に同じ動作が生まれる領域であり、ここにAIの判断を介在させません
- 中身はAIが書く — AIがコードを書くのは、骨組みにあらかじめ開けた「窓」(業務ロジック・UI表現・項目チェックなどのスクリプト領域)の中だけです。どれだけ奔放に書いても、確かめるべき変更は窓の中に閉じます
- 最後は人が確かめる — どこに書くかの承認(入口)と、最終レビュー(出口)は人が握ります。書かれたコードはローカルファイルとして残り、差分レビューやGit管理がそのまま効きます
レビューを可能にするのは人の根性ではなく、レビューする面積を小さくする構造です。AIがシステム全体を書いた場合の「どこから見ればいいのか分からない検収」と比べ、確認すべき場所は人が宣言した数カ所の窓に限られ、テストの証跡が添えられます。
まるごとエディションはこの窓をあえて取り払う代わりに、使用場所を本番と分離された開発環境に限定し、機械検証・三層検証・人の承認をゲートにすることで釣り合いを取っています。
4動作要件
| 項目 | 要件 |
|---|---|
| TALON | Ver.5.1以上(起動時JavaScriptなど一部の機能はVer.6.2.19以降) |
| データベース | Oracle / PostgreSQL / MySQL / SQL Server |
| AIコーディングエージェント | Claude(Claude Code)または ChatGPT(Codex)。その他のMCP対応エージェントはサポート対象外 |
| ネットワーク | TALONナレッジMCPサーバへの接続(両エディションで必須) |
| UIテスト環境 | 窓エディション: Chromium系ブラウザ(Chrome / Edge)のみ / まるごとエディション: Node.js 22以上 + Playwright(三層検証で必須) |
| まるごとエディションの追加要件 | 本番と分離された開発環境(TALON+DB)。AIがリポジトリ・業務テーブルへ読み書きするためのDB接続ユーザー(TALONアプリケーションの接続ユーザーと同等でよい) |
5ドキュメント構成
TALON AI Developerのドキュメントは全4記事です。導入はセットアップガイドから始めてください。
| 記事 | 内容 |
|---|---|
| トップページ(この記事) | 製品概要・2つのエディション・窓方式の考え方 |
| セットアップガイド | 両エディション共通の導入手順と、エディション別の追加準備 |
| ユーザーマニュアル(窓エディション) | 開発の流れ・依頼の書き方・テストと証跡・安全ルール |
| ユーザーマニュアル(まるごとエディション) | PoC構築の流れ・三層検証・ガードレール・本番化の道筋 |